やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

京都での貧乏食生活の思い出

 大学時代、京都で一人暮らしをしたときの、貧乏生活の思い出である。私の大学時代は、まさにバブルに突入し始めている時代で、なんとなく世の中が浮足立っていたような雰囲気であったが、貧乏学生の私には無縁の世界だった。仕送りをもらってはいたが、できるだけアルバイトはしたくなかったし、それでいて無計画であったので、常にお金がない状態だった記憶がある。

 当時は、今のようなワンルームマンションはほとんど無く、私のような貧乏学生は、共同フロ、共同トイレの下宿スタイルに住む人が多かった。私の住んでいたところは、大家さんの家とつながっている下宿スタイルの学生用アパートで、四畳半一間で、フロ、トイレ、炊事場、洗濯機は共同で、家賃25,000円+光熱費であった。これを親の仕送りと少々のアルバイトでやりくりしていた。この下宿のお風呂の話は傑作なので、読んでいない方は下記ブログをぜひ読んでいただきたい。

yasupika2.hatenadiary.com

 京都は観光の街であると共に、一方では学生の街である。学生用の安い定食屋もたくさんあり、お気に入りの店を見つけると、ローテーションで通っていた。特に大学の近くに「ハイライト食堂」という学生のための定食屋があり、安くてボリュームがあった。たしか「ミックス定食」という名前だったと思うが、牛肉と豚肉と鶏肉の3種類の肉の料理(調理法は忘れた)がすべて入った夢のような定食が格安で食べられた。ネットで調べると店は今でも存在し、貧乏学生の腹を満たしているとのこと。

 お金が無いときは、大学構内の学生食堂が安かったためよく利用した。大食堂の「推薦ランチ」という怪しげな名前のランチは、たしか330円で安かったのだが、さらに別料金の10円の味噌汁をつけるのには何故か勇気が必要だった。一番安いメニューは素うどんの80円で、本当に汁にうどんが入っているだけで、それを選ぶのだけはプライドが許さなかった。大食堂の隣にグリル専門の食堂があって、仕送りが入ったときのプチ贅沢として、500円の焼肉定食を食べたものだ。

 さらにお金が無いときは自炊をする。カレーライスを鍋いっぱい作ると、ご飯を炊くだけで3日間は食いつなげられる。ひどいときはお米も無くなったときがあり、アパートの住人にお米を1合めぐんでいただいたこともある。持ちつ持たれつだ。

 こうして書いていると、とても貧乏で情けない感じであるが、そのときはあまり気にならず、安くても美味しい店を探したり、自炊をチャレンジしたりと、貧乏生活を楽しんでいた。お金がないと、いろいろと工夫をするので、とても良い経験になったと思う。