やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

 「恋し恋しと鳴く蝉よりも、泣かぬ蛍が身を焦がす」

 自宅マンションの裏の「大谷戸公園」では、ホタルを見ることができる。25年前に引っ越してきたときに、東京でホタルを見ることができるなんて、とても驚いた。引っ越して来て以来、この時期の夜になると頻繁に見に行っていたのだが、ここ数年は行っておらず、昨日久しぶりに妻と見に行ってみた。

 いつが見頃なのかも忘れてしまって、梅雨の終わり頃だからちょうどいいんじゃないか、などと言いながら行ってみた。ホタルがいそうな水辺のあたりに行くと、いた!数匹光りながら飛んでいる。でも3匹程度かな。近くにいたおじさんが話しかけてきた。毎日見に来ているけれど、6月下旬頃が多かったとのこと。しまった、ちょっと遅かったか。それでも5〜6匹だったとの話。

 当時は、数えられないほど飛んでいた。歩いていて手を伸ばすと手にとまるほどだった。ここ数年で、公園がきれいに整備されてしまい、うっそうとしていた茂みや木の枝が少なくなってしまった。物騒な世の中なので、木や草が生い茂っていると怖いので、防犯のための対策も必要なのであろう。しかし、その反面、自然が少なくなり、より人工的になっていく。今後もホタルが生き残っていくことを祈るばかりである。

 自宅のマンションの前は、遊歩道になっており、遊歩道沿いに大きな木が植わっているため、夏になるとセミの声がうるさいほどだ。窓を開けているとセミの声で、家の中の会話が聞こえない。年によってセミの数が違う気がして、ここ2〜3年は、ちょっと少ない気がする。ちょうど7年ほど前にすごく多かったような。ちょうど多いサイクルの年かも。

 セミが多いと、洗濯物についてきたり、夜窓を開けると家の中に飛び込んでくることがある。家の中を飛び回り、もう大変だ。子供が小さい頃は、虫網があったので、うまくとって逃したが、今は虫網がないので、入ってきたらどうしよう。

 他にも結構いろいろな虫が入ってくる。てんとう虫やとんぼが入ってきたこともあった。ヤモリもベランダに来たことがある。恐ろしかったのは、引っ越してきた当時、ムカデが何回か入ってきた。丘陵地に建てたマンションなので、元々結構いたのだと思う。2〜3年過ぎたら出なくなったが。

 虫が多いということは、自然が残されているということで、鳥や野生動物も結構まわりにいる。今年はウグイスが大発生していたのか、そこらじゅうでホーホケキョと鳴きまくっていた。セミがうるさいのはちょっと困るが、ホタルがいるこの地域が大好きだ。

 私が好きな都々逸(どどいつ)、「恋し恋しと鳴く蝉よりも、泣かぬ蛍が身を焦がす」