やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

悟りを開いて鳥の声を聞く

 最近歩いていると鳥の声をよく聞く。もともと鳥が多い環境であるし、最近暖かくなって野鳥の繁殖期であるため、当然鳥の声をよく聞くし、鳥の姿をよく見かける。しかし、以前はこんなに鳥の声が聞こえていたであろうか。

 環境が変わったわけでもないし、急に鳥が増えたわけでもない。では何が変わったのかを考えると、自分自身が変わったのかもしれない。定年の年を迎えて、何か心の在り方が変わり、自然の声が聞こえるようになったのだろうか。人生の後半戦を迎えて、人生を振り返ったり、今後のことを考えたりして、心構えが出来てきたこと、また子どもたちが独立して、気持ちに余裕が出てきたことなどが理由であろうか。

 もちろん、会社の経営に頭を悩ませたり、トイレのリフォームでTOTOの便器の種類を研究したり、老後の資金作りにつみたてNISAの商品を調べたりするなど、俗世間に浸っている部分もまだまだたくさんある。しかし、心のどこかで悟っているのか、達観しているのか、うまく表現できないが、以前に比べて心が清らかになり、あまり細かいことを気にせず、全体が見通せるようになった気がする。

 妻は昔から感受性が強く、自然のものがよく見えたり、よく聞こえたりしていて、「あの葉っぱの1枚1枚がきれいだね」とか、「空がすごく青いね」とか、「あそこに鳥がとまっているね」など、都度私に教えてくれたのだが、私は全然見えておらず、聞いて初めて気づいたものだった。しかし、最近では自ら気づくようになり、自然の声に耳を傾けることができるようになったようだ。

 この前の日曜日にポケモンGOをしながら桜ヶ丘公園を歩いていると、ウグイスの声が響き渡っていた。しかも1匹ではなく、歩く先々で大きな鳴き声があちらこちらで響き渡っている。まさにウグイス同士が競い合って鳴いているようだ。元々こんなにウグイスがたくさんいたのだ。しかもすぐ身近で声がする。ついつい上を見て姿を探した。

 また、自宅の近くに空き家があり、閉まっている雨戸の隙間に鳥が巣を作ったらしく、姿は見えないが、ヒナが餌をねだってピーピーと大きな声で鳴いている。通勤で毎朝その家の前を通るのだが、その声の大きさや動く音から、日に日に成長していることが感じられる。

 今朝、通勤途中で歩いていると、横の草むらに青くて長い尾をした鳥を見つけた。すぐに飛んでいってしまったが、尾がとてもきれいな青色だった。あとでネットで調べたら、おそらく「オナガ」という鳥だろうか。昔からその見た目で、縁起が良い「青い鳥」と言われているとのことで、「今日は縁起がいいぞ」と思って先を読むと、実はカラスの仲間で、「ギャアギャア」と大きい声で鳴くので、嫌われているそうだ。もしかしてたまにうるさく鳴いているのがこれか?ちょっとがっかり。

 悟りを開くにはまだまだ修行が足りないが、ようやく自然の声が聞こえるようになってきた。少しづつ心豊かに暮らせるようになることができればいいと思う。そう思いながらも、フォッコの色違いを必死にゲットする未熟者であった。

<色違いフォッコ