やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

血の繋がりは何か通じるものがあるのか?

 先日、母の代わりに叔母の葬儀に東京から岐阜県美濃加茂まで行った。母は名古屋の実家に一人住まいだが、糖尿病の影響で足が不自由で、遠方まで行くことができない。妹が自分より先に亡くなったことで、母は相当ショックを受けていた。

 葬儀には、母方のいとこが数人来ていた。大人になってからは初めて会う人ばかりだ。記憶にある子供の頃の面影はあまりない。しかし、少し話をしているうちに、なんとなく親近感を感じた。もちろん、いとこだという先入観があるからかもしれないが、それだけでもない気がする。そこには、目に見えない血の繋がりがあるのだろうか。

 母親は9人きょうだいで、父親もたしか7人きょうだいだった。我々の親世代が子供だった時代は子沢山が普通であった。どちらも長男長女ではないのであるが、父方の祖母が同居していたせいか、私の子供時代は年始に父方や母方の親戚が入れ替わり立ち代わり顔を出しに来た。その際に当然その子供(いとこ)も一緒に連れてくる。しかし、人見知りだった私は、よくしゃべる親戚が苦手で、いつも嫌だった。

 また夏休みは、毎年こちらから親戚の家に行ったりしていた。そういう機会にも、もちろんいとこと会うのであるが、久しぶりに会うので、お互いギクシャクする。そして慣れてくる頃には、帰る時間が来てしまうというパターンだった。

 葬儀には、母の一番上の姉の息子(といっても70歳を過ぎている)も来ていたのだが、彼は非常に気さくで、面倒見が良い人である。名古屋に在住で、私の母にも非常に良くしてくれているようだ。葬儀の後、私は実家に一泊する予定だと知ったら、岐阜から名古屋の実家まで車で送ってくれるといった。その時に母のもうひとりの妹のFおばさんも名古屋に在住のため、同乗していたのだが、家に寄って母に会ってくれることになった。

 母は体の調子が思わしくないことに加え、今回妹を亡くして、とても落ち込んでいた。しかし、久しぶりにFおばさんに会うと、とても元気になり、子供の頃の姉妹に戻ったように、昔話をしたり、時折悪口を言い合ったり、楽しそうにずっと二人でしゃべっていた。それも血の繋がった姉妹だからなのであろう。

 地方では、まだ親戚付き合いは多いのだろうが、東京では親戚付き合いは煩わしく思い、疎遠になってきている家庭が多い。私もその一人だ。しかし、今回の葬儀での体験で、兄弟が少なくなった昨今、血が繋がっている、いとこ同士の付き合いも悪くないものだと感じたのである。でも、たまに会うからいいんだけどね。