やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

九州旅行記③<湯の里での湯の花作りに感動した>

 湯布院を後にした私たちは、次の目的地である別府・湯の里に向かう。別府の町に入ると、あちらこちらから湯けむりが立ち上がり、温泉街に来たことを実感する。湯の里って聞いたことが無いけど、どんなところなのか。なんやら湯の花を作っているとのこと。湯の花って作るの?自然にできるんじゃないの?

 正式には「明礬(みょうばん)湯の里」といい、「湯の花」を江戸時代から変わらぬ製法で作っている世界で唯一の場所である。その製造技術は、「湯の花小屋」という特殊な藁葺き小屋を建て、温泉の噴気を利用して、その内部に敷き詰めた青粘土の表面に結晶化させ、湯の花を作り出しているとのこと。この製造方法が、国の「重要無形民族文化財」に指定されている。

 結晶化するのには、2〜3ヶ月かかることと、小屋の藁葺きを直したり、青粘土を入れ替えたりするので、結構手間がかかっているそうだ。見学用の小屋で内部に入ることができ、湯の花の結晶ができている様子を見ることができた。地面を触ると手に暖かさが伝わってくる。施設には、このような小屋がいくつも並んで建っており。不思議な風景が広がっている。湯の花がこんなふうに作られているなんて初めて知った。

 この施設には日帰り入浴ができる温泉施設もあり、結構楽しめるようだ。お土産ショップでは、湯の花の関連製品も売っていて、入浴剤は水虫、あせも、神経痛、リウマチ、腰痛など、様々な効能があるとのこと、湯の花を使った化粧水のサンプルを手につけたら、すごくスベスベになったので驚きだ。湯の花すごい!

 湯の里は、個人で旅行していたら、決して行かなかったであろう場所で、ツアーだからこそ知ることができた観光地である。思っていた以上に楽しめることができて大満足。心残りは、焼き芋でお腹が膨れて、温泉卵を食べられなかったことだ。なんだかんだ言って、結局は何も買わずして、湯の里を後にした。

 1日目の宿泊は、別府温泉の「サンバリーアネックス」。ちょっと作りが古めで、小さめのホテルである。いきなりウエルカムドリンクがヤクルトだったので、調べたら大分ヤクルト販売が経営しているホテルだった。ちなみに朝食のバイキングでもヤクルト飲み放題だった。

 夕食は、申込みのパンフレットに大々的にPRしていた「関アジと豊後牛の会席」だったのだが、押しの関アジの刺し身は薄くて小さい切り身が4切れのみで、予想通りの誇大広告(ちょっと言い過ぎ)。とり天と、からしレンコンはおいしかったけど、それ以外はいたって普通だったかな。

 温泉は、展望風呂のポンプが故障していて使用できず、入れるのは大浴場のみで、その大浴場も、小ぶりの岩風呂の浴槽が一つしかなかった。私は目が悪いので、よく見えないのに加え、湯けむりと薄暗さで余計に見えず、静かに向こう向きで浴槽に一人入っているのに気づいた時は、ドキッ!とした。その人が出ていったら、私一人になったのだが、貸し切りで嬉しいというよりも、ちょっと怖くなってしまって、早めに出てしまった。妻も同様に怖くて、すぐに出てきたと話していた。ホテルの全体的な印象としては...、2目のグレードアップホテルに期待しよう。

 2日目は、別府・血の池地獄の見学、黒川温泉の散策、高千穂峡の散策の後、阿蘇温泉に宿泊の予定だ。黒川温泉は予約が取れないほどの人気の温泉地とのことだが、この足で散策してみて、その人気の秘密が明らかになったのである。④に続く。