やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

九州旅行記②<湯布院のありふれた観光地化に驚いた>

 大分空港から観光バスに乗り込み、まずは湯布院に向かう。そういえば、「湯布院」と「由布院」って両方表記があるのだが、どっちが正しいの?調べてみると、元々の地名は「由布院」と書いたが、昭和の大合併で「湯布院町」という町名ができた。しかし、その後も「由布院温泉」や「由布岳」、「由布院駅」の名称がそのまま使われた。さらに今度は平成の大合併で、「由布市」ができたが、「湯布院町」が残った。なんとややこしい。そのため、混同されて「湯布院温泉」などと表記されたりしているようだ。

 現在では「ゆふいん」とひらがな表記されることも多くなっているとのこと。この記事では、総称して表記するときは、ツアーのコース名称に合わせて、”湯布院”と表記する。ということで、”由布市湯布院町”にある「湯の坪街道」に到着。

 湯布院は、高級な温泉旅館があり、静かな大人の温泉街という、私の勝手なイメージだったが、この「湯の坪街道」は観光地にありがちなキャラクターショップやアニメショップ、そして食べ歩きができるような小洒落た店が立ち並んでいた。イメージが違う!これでは、嵐山や軽井沢と同じではないか。若者や外国人を呼び込むために、どこの観光地も似たりよったりの店ばかりで、ちょっと残念。行くところに行けば、それなりの高級な場所やそれなりの雰囲気の場所があるだろうが、今回はこのにぎやかな通りを散策した。

 最初に金鱗湖を見学した。明治初期の儒学者・毛利空桑が、湖で泳ぐ魚の鱗が夕日で金色に輝くのを見て、名付けたと言われている。この湖は、温泉水が湧き出しており、水温が1年を通して13〜15度なので、冬の朝は湖面から霧が立ち上がる幻想的な光景を見ることができるそうだ。霧は見られなかったが、とてもきれいな湖で、小さいので湖と言うよりも池の方が近いかな。

 湯の坪街道は、日曜日のせいか人でごった返していた。見た感じと言葉から、韓国人が多いようだ。おしゃれでかわいい店が並び、「金賞コロッケ」など人気の食べ物の店の前では行列ができていた。途中「フローラルビレッジ」という、英国風建物のデザインで統一した区域があり、ハリー・ポッタームーミンピーターラビットなどのグッズをそろえた店がいくつか集まっており、いい雰囲気の場所であった。

 通りから振り返ると、由布岳が正面にそびえ立っていた。由布岳は「豊後富士」とも呼ばれ、東峰と西峰の2つの頂きを持つ双峰の山である。頂上が割れたようになっており、動物の耳にように見える。トトロの耳が一番近いかな。天気が良かったので、青空とマッチしてとても美しかった。

 

 私たちのお目当ては、大分名物「とり天」だ。揚げたてで、外はサクサク、中の肉はやわらかく、甘酢ダレがかかっていて、トウガラシが入っ(と思われる)柚子こしょうをつけて食べると抜群の相性だ。妻と3個ずつ食べたが、物足りないくらいだ。その後、妻が「芋が食べたい」と言って店を探したが、良さそうな店が見つからない。ふと見ると、通りから外れたところに八百屋があり、そこで焼き芋を売っていた。妻はすかさず「これにしよう」と言って購入した。えっ?ここにきて焼き芋?時間がないので、バスに持ち込んで食べた。地元大分産の「べにはるか」で、蜜がいっぱい入っていて、身がとろとろで、とても甘くておいしかった。妻の嗅覚はさすがだ。

 お腹も膨れて、次は別府・湯の里に向かう。別府温泉は有名だけど、湯の里ってなに?いったい何を見るの?期待せずに行った無知な私たちは、驚愕の事実に遭遇する。③に続く。