やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

トラブル イン 名古屋 Part3

 家を出て鍵をかけようとしたら、「あれっ?!」鍵が見当たらない。ズボンのポケットに入れたはずなのだが。自宅の鍵と自家用車の鍵も一緒にしてあったので無いと困る。あわててカバンの中や床を探したが見つからない。片付け中に間違えてゴミ袋に入れてしまったかと思ったが、部屋着のズボンに着替えていたので、それは無いと思う。いったいどこにいったのか。

 出かける前にソファのイスに座っていたので、その周りを探すが見当たらない。妻が「イスのあたりを、ちゃんと調べたの?」と言うので、今度はイスの上を調べたら、「あっ!あった!」。ソファの座面と背もたれの間に挟まれていた。座面には座布団が敷いてあったので、隠れて見えなかったのだ。おそらく着替えるときに、ズボンをソファの上に掛けたときに落ちたのだ。あーよかった。

 気を取り直して、昼食は味噌煮込みうどんを食べるために、実家の近くにある「山本屋本店 守山店」に行った。近くにあったのにこれまで行ったことがなかった。後で知ったのだが、同じような名前で「山本屋総本家」もあるそうだ。どちらも味噌煮込みうどんの老舗であるが、まったく関係がないとのこと。味噌煮込みうどんは、いつも「和食麺処 サガミ」で食べることが多い。東海地区を中心に全国的に展開するチェーン店だが、私も妻もここの味噌煮込みうどんが大好きである。山本屋本店で食べるのは初めてなので楽しみだ。

 店に入ると、いきなりかつおだしの良い香りが漂ってくる。11時30分頃入ったのだが、一組待ちだった。待っている間に、どんどん客が入ってきたので、いいタイミングだった。注文したのは、二人ともオーソドックスな「味噌煮込みうどん」。先に漬物の盛り合わせが出てきた。白菜、キュウリ、カブの3種類に、おろしショウガが添えられている。あっさりした味なので、ショウガがいいアクセントになっている。1年前まではおかわり自由だったそうだが、このご時世でなくなったようだ。ちょっと残念。

 ぐつぐつと煮立った味噌煮込みうどんが到着した。蓋を開けると味噌のいい香りが立ち昇る。生卵、ネギ、揚げ、かまぼこがトッピングされている。鶏肉が入っていないので、食べたければ「かしわ入り」か「名古屋コーチン入り」を頼む必要があったようだ。「サガミ」では鶏肉がたっぶり入っているので、ちょっと残念。

 うどんはアツアツなのだが、食べるときの器がない。ここでの食べ方は、うどんを蓋の上によそって、冷ましながら食べる。うどんは四角く角張っていて、コシがあるので、噛みごたえがある。スープはかつおだしで、少ししょっぱいが、いろんな味が出ていて、奥が深い。赤味噌白味噌にザラメをブレンドした、オリジナルの「あじ味噌」とのこと。サガミとはまた違っていて、これはこれでクセになる。名古屋生まれの私としては、あらためて味噌が大好きだと確信したのである。

 この後、名古屋駅から新幹線で帰路につく。帰りは因縁のコーヒーを買い込むのをやめたので、これ以上問題は起こらないだろう。妻は窓際の席なので、11番E席だと教え、先に乗り込んでもらい、私は隣のD席なので後に続いた。席に座り落ち着き、いろいろあった旅だったけど、後は家に帰るだけだと一安心していた。ところがそこへ、一人の男性が私の横に来て、「あのー、すみません」と声をかけてきた。「はい?」。男性はおもむろにチケットを私に見せて、「私、ここの10番D席を予約してるんですけど」。「えっ!?」。私たちが座っている窓枠の上の番号を見たら、10番のD席、E席だった。おしまい。