やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

還暦を迎えて思ったこと

 先日、還暦を迎えた。あらためてネットで調べると、「還暦」とは60歳を迎える長寿のお祝いで、「十干十二支」が60年で一巡し、自分が生まれた干支に還ることからそう呼ばれるとのこと。長寿のお祝い?平均寿命が男性でも80歳を超える今の時代では、さすがに60歳で長寿というのは実感がわかない。

 私が子供の頃は、60歳はもう結構老人のイメージだったが、自分がこの歳になってみると、まったくそんな感じはしない。同年代の人たちを見ても同様である。とはいっても、やはり身体にガタがきているようで、すぐにあちこちが痛くなったり、なかなか疲れが取れなかったり、食事の量が減ってきたりして、年齢を感じることも多い。若い人たちから見ると老人に見えるのかもしれない。ついに老人の仲間入りかと思うと、ちょっと寂しい。

 義母も今年でちょうど傘寿を迎えたので、一緒にお祝いするため、妻と息子と四人で食事に行った。多摩センターから車で5分程の住宅街にある「ル・ムー」というフレンチレストランである。噂を聞いて、以前妻と二人でランチに行ったことがあったが、とてもおいしくて、結構ボリュームもあって良かったため、この店のディナーを予約した。店は夫婦で営んでおり、テーブル席が4つほどのこじんまりとした店だ。

 頼んだのはBistroコースで、6種のオードブル、魚料理、肉料理、デザートの盛り合わせ、自家製パンとリエット、そしてコーヒーor紅茶で4,800円。とにかく皿に盛った見た目が美しく、どの料理も何種類もの素材を使い、すべて違う味のソースで綺麗に飾り付けされている。すべての料理が素材の味を生かし、それぞれのソースの味とぴったり合っていた。

 

 オードブルは、6種類とも初めて食べるような料理で、かぼちゃのソテーのようなものが一番気に入ったかな。珍しかったのは、あんこうを使った魚料理で、弾力のあるプリっとした食感で、他の魚介類やスープの味とうまくマッチしていた。あんこうって、肝しか食べたことがなかったけど、身も美味しいんだね。

 肉料理は和牛のホニャララとかいう料理で、肉はとても柔らかく、まわりにあるトウモロコシのソースが味を引き立てていた。自家製パンも外側がパリっと、中がふんわりしていて、リエットという豚肉をペースト状にしたものを塗って食べる。これがまたうまい。

 デザートの盛合せも、どれもおいしいが、チョコレートケーキはジンジャーが練り込まれた濃いめのチョコで作られおり、コーヒーとよく合う。とにかく一品一品がすべておいしく、それぞれ言葉では説明できないような創作的な料理なので、写真を見て想像していただくしかない。

 こうして60歳を迎えて、家族とおいしい料理を食べられるなんて、なんて幸せなことだろう。大きな事故や病気もなく、無事60歳を迎えられたのは、家族やまわりの人達のおかげだと思う。そして、一緒に人生を歩んでくれた妻に感謝する。ありがとう。そしてこれからもよろしくお願いします。