やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

夢か現実か(父が残したコラム⑤)

 亡き父が残したコラムの原稿をブログ上に残し、それに対する補足と感想を述べたい。その5つ目を掲載する。

 <夢の中でも戦えるさ ー悪魔君さようならー>

『若い頃、十数年間にわたって、私は、私が「悪魔君」と呼ぶ「何物」かに追われて押さえ込まれて苦しくなって目がさめる夢に悩まされた。無数に戦い、いつも私が敗北した。その夜は風が強く、ガラス戸を鳴らした。「悪魔君」は外の闇にひそんでいた。私は待った。「悪魔君」が飛びついた。私は左手で押さえ込み、右手でなぐりになぐった。目をさました。右こぶしは血だらけ、マクラは破れてソバガラが散乱していた。以来、「悪魔君」は一度も出てこない。』(父のコラムより)

 私は夢を見るのではあるが、ほとんどの場合、起きた途端に何の夢を見ていたか忘れてしまうので、夢を覚えていて詳しく語る人がいるが、不思議でしょうがない。

 子供頃見た夢で、かすかに覚えているものもある。父が見た夢に近いものは、インフルエンザか何かで、数日間高熱が出ていたある夜、何か悪いものにつかまりそうになっていて、一生懸命逃げるのであるが、なかなか逃げ切れない。そして遂に逃げ切ったときに目が覚めたら、熱が下がっていたというものだ。

 そういえば、よく見る夢で、トイレに行きたくて探すのであるが、ドアがなかったり、広い場所だったり、人がたくさんいる前であったりして、結局行けないで目が覚める夢である。

 夢占いを検索すると、トイレに行けない夢は、胸の内に秘めたことを口に出すことをためらっている心境。トイレを探す夢は、自分がいる環境で行き場を失っている心境。トイレを見られる夢は、自分が秘密にしている願望や欲求を誰かに知られるのではないかと恐れている気持ち。なんか、あまり身に覚えが無いし、ピンとこない。

 退職した仲の良かった元上司のIさんと、先日久しぶりに飲んだときにその話になった。すると関西人のIさんは言った「そんなん俺もよく見るで。トイレに行きたくなったとき、寝ていて漏らさんように、したくてもできんような夢をみるんや。年とるとトイレが近くなって、夜中にそういう夢を見て起きるんや。」

 確かにその夢を見たあと、夜中に目が覚めたら、すごくおしっこにいきたくて、急いでトイレに向かうのであった。