やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

神のパワーを全身で感じた後、伊勢の名物を味合う(伊勢神宮参拝ツアー⑤ 内宮編)

 ついに内宮(ないくう)に到着した。内宮は正式には皇大神宮(こうたいじんぐう)といい、御祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)である。入り口にそびえ立つ大鳥居をくぐり、五十鈴川(いすずがわ)にかかる宇治橋(うじばし)を渡る。宇治橋は日常の世界から神聖な世界を結ぶ架け橋といわれている。宇治橋を渡っていると、気持ちが張り詰めてくるとともに、心が洗われ、清らかな気分になってくる。いよいよ神の領域に足を踏み入れた。

 宇治橋を渡ると、砂利を敷き詰めた長い参道を進む。両側には美しい緑の木々が植えられ、満開の桜と見事なコントラストを見せていた。域内に植えられている杉の木や松の木はどれも立派で、そびえ立つ一本杉も見事であった。

   

 五十鈴川の水で身も心も清め、瀧祭神(たきまつりのかみ)に参拝に来た挨拶をした後、いよいよ正宮(しょうぐう)に向かう。正宮は10年前に参拝した場所の隣に移されており、古殿地(こでんち)の方には行けないようになっていた。正宮に上る階段に足を掛けると、そこはもう聖地である。階段を上り、鳥居をくぐり、正面に立つと、神秘的なパワーを全身に感じる。思わず手を合わせ、日頃の感謝と世界平和を祈る。神と一体となった瞬間であった。

 その後、内宮域内にある荒祭宮(あらまつりのみや)、風日祈宮(かぜひのみや)の2箇所の別宮を参拝した。特に、風日祈宮に通じる風日祈宮橋の上からは、美しい景色を見ることができた。私は家族の健康運と仕事運を願った。内宮では、土曜日の割には人が少ないと感じ、どこもあまり並ばずに参拝できた。

 宇治橋を戻り、大鳥居から出て右に行くと、おはらい町である。予定していた赤福餅を食べるため、休憩を兼ねて「赤福 内宮前店」に入る。混んでいると思ったが、意外とすんなり入れ、赤福餅2個にほうじ茶がついたセットを食べた。作りたては柔らかくてとてもおいしかった。食べたくないと言っていた義母も、食べず嫌いだったようで、おみやげの2個セットを一緒に買った。

 その後、おかげ横丁などをひととおり歩いた。気がつくとお昼を過ぎており、かなりの人混みになっていた。赤福本店は大行列で、内宮前店で先に食べたのはいい判断だった。時間になったので、昼食の店「勢乃国屋」に移動。昼食は、手こね寿司と伊勢うどんのセットだった。これで赤福餅に続き、伊勢の名物を存分に味わった。

 食事中に外を見ると、なんと小雨が降っていた。内宮参拝中やおはらい町の雑踏の中を、傘を差していては、まともに歩けなかっただろう。そして、奇跡は起こった。昼食を食べ終わって、店の外に出たとたんに雨が止んだのだ。さすがに晴れ女本人もびっくりである。「わたしってすごい!」。

 店を出たところで、目の前を連接バスが通った。「えーっ!これマンガで見るやつじゃない?本当にあるの?」と驚いたが、後で調べてみたら、これは「神都ライナー」といって、伊勢市駅〜外宮前〜内宮前を結ぶ「特急」として1時間に1本ほど運行しているバスで、運行開始から3年目を迎える東海エリア初の国産連接バスであった。これは奇跡じゃなかったようだ。

 この後、伊勢湾フェリーで愛知県に戻り、伊良湖岬を散策する予定だ。⑥完結編に続く。

<上:手こね寿司、左下:伊勢うどん、右下:連接バス「神都ライナー」