やすぴか日記

日常の出来事と過去の思い出の記録

八十八のご利益をいただく(徳島旅行① 霊山寺)

 10/3、妻と私は7:00羽田発徳島行きのJALに乗っていた。雲行きは怪しい。1週間前に2つの台風が発生したときは、中止となったらどうしようとか、帰り便が欠航になったら、旅行会社が面倒見てくれるのだろうかとか、いろいろ心配していたが、どうやら台風の影響はなさそうだ。しかし、秋雨前線の影響で全国的に雨の予報で、徳島県は旅行期間の10/3〜4の2日間は、しっかり雨の予報であった。だが、こちらには数々の実績がある晴れ女がついているので、何の心配もいらないのである。

 飛行機に乗るときに一つハプニングがあった。二人の席は、D席とE席だったのだが、私が勝手に新幹線と勘違いしたのだと思うが、窓際席と思い込んで座っていたら、後から来た一人の女の人がこちらをじっと見ている。んっ!?何か様子がおかしい。女の人は後ろへ戻ってCAさんに何やら話している。そこで気付いた!あっ!ここF席G席じゃん!すっすみません!3列席に移動した。それにしても、女の人も直接言ってくれればいいのに。恐そうに見えたのかな。

 すると、少ししたらCAさんがやってきて、「今日はあちらの窓際席が空いていますので、よろしければ移動していただいていいですよ」と言ってくれた。とても気を使っていただいて、ありがたかったが、やっぱり恐そうに見えたのかな。

 徳島空港に到着した。バスに乗るべく添乗員に連れられて空港の外に出ると、大雨で風も強めに吹いている。最初の目的地「霊山寺」に向かうのだが、傘をさして見学はしたくない。バスの中で、他のお客さんが「小さい折りたたみ傘しか持っていないので、途中でコンビニに寄って大きい傘を買うことができますか?」と添乗員さんに無茶振り質問していた。さすがにそれは無理だろう。丁重に断られていた。しかし、それほどの雨だったのである。

 ところが、添乗員が雨雲レーダーを見て「目的地に着く頃は、雨雲が抜けるかもしれないですね」と言っていた。私は内心「当たり前だろう、妻を誰だと思ってるんだ」と思っていた。霊山寺に到着した。雨は完全に上がりきっていなかったが、ポツポツ程度になっており、見学中にはすっかりやんでいた。思っていたとおり!

 「霊山寺(りょうぜんじ)」は、お遍路の四国八十八ヶ所巡りの第1番札所である。弘法大師が人々の災いを除くため、歩いた道を仏道修行の道場として札所としたものが始まりとされ、すべての寺を巡ると、八十八の煩悩が除かれ、八十八のご利益・功徳が得られると言われる。霊山寺が第1番所に定められたのは、弘法大師密教の法則に従って、四国の東北の角、鳴門市を出発点としたためと言われている。

 添乗員のウンチクによると、うるう年は逆打ちといって、88番所から逆周りをすると、ご利益が3倍になるそうだ。したがって、うるう年の今年は、「霊山寺」が88番目になる。じゃあ、霊山寺に行けば、1番所であり88番所なので、八十八箇所巡ったことになりご利益3倍だと、勝手にバチあたりな解釈をして喜んだのである。

 荘厳な雰囲気の仁王門をくぐり、境内に入ってすぐの方生池には、金ぴか童子たちが上を向いて祈っている。一つだけやけにきれいなのはなぜだ?見ている先は地蔵菩薩のようだ。本堂には、天井に吊り下げられた、たくさんの灯籠があり幻想的だ。見上げると大迫力の龍の天井画があった。

 霊山寺には、お遍路に必要なアイテムを販売しており、菅笠、白衣、金剛杖、輪袈裟など、一式すべてが揃うのだが、それしてもこんなにたくさんのものが必要なんだね。全部揃えたら、結構な金額になりそう。販売所の前には、お遍路さんの格好をした、ちょっとこわいマネキンがあった。それしても、変わった仏像や石像がたくさんあるお寺だ。

 御朱印も無事もらったので、これにて霊山寺を後にする。さあ、これから一番の目的地、「大塚国際美術館」に向かおう!