今年は、妻の妹の7回忌にあたる。2月が命日になるが、真冬の北海道ということもあり、高齢の義母が参列するには大変であるため、暖かくなったら墓参りに行こうという話をしていた。先方もそのあたりを考慮して、声を掛けなかったようである。せっかくなので、旅行を兼ねて5月に行く計画を年明けに立て、この度5/21〜23に北海道に行ってきた。
義妹は、私たちの子供が小さい頃は、本当によく面倒を見てくれて、子どもたちもよくなついていた。その義妹は、知り合った彼の実家である北海道の留萌に、23年前に嫁いでいった。留萌は北海道北西部にあり、正直に言って非常に辺ぴなところで、交通の便が悪く、店の数も娯楽も少なく、東京に比べるとまったく正反対の場所で暮らせるのだろうかと、まわりは心配していた。
義妹は、性格上あまり自分のことを詳しく話さないため、環境のまったく違う土地へ行って、苦労をしていないか、寂しい思いをしていないかと、義母も心配していた。しかし、6年前の葬儀のときに初めて知ったのだが、先方の実家には本当に良くしてしただいていたようで、旦那さんのお姉さんの話を聞くと、家族の一員としてすっかり彼の実家に溶け込んでおり、とてもかわいがってもらっていたことを知り、ほっとしたものである。
今回、お寺を訪問した際、旦那さんは急な仕事で来れなかったが、面倒見の良いお姉さんとその娘さんがわざわざ来て、準備を手伝ってくれたり、お昼の段取りやご馳走もしていただいたりして、本当にお世話になった。その際にも、生前の話を聞くにつれ、あらためて義妹は幸せだったのだと思った。
お寺には、事前にお願いしてお経をあげてもらったのだが、始まるときにお坊さんと女性の方(想像では娘?)と二人で登場した。真ん中に和尚さんが、その左側に女性が座り、お経が始まった。女性は大きな太鼓をお経の合間にタイミングよく叩き、一緒にコーラスのようにお経を唱えた。さながら演奏会のようである。お経はとても長く、二人ともよく声が続くものだと感心した。すると後半になって、今度はもう一度女性(想像では奥さん?)が登場した。今度は和尚さんの右後ろに座り、小太鼓をたたき始めた。3人のライブ演奏を聴いているかのようである。
そして、1時間ほどでコンサートライブは終了した、私の実家の墓がある名古屋のお寺での、わずか10分ほどのお教も驚いたが、この1時間にもわたる複数人によるコンサートお経も驚きであった。始める前には、自分たちで納骨堂から骨壺と位牌を出してきて、さらに持ってきた供物のお菓子と果物を自分たちで包装を解いて、自分たちで本尊前に設置することにも驚いた。準備はお寺でやってくれるのが普通だと思っていた。しかし、自分たちで手間をかけたことや、長時間のお経をあげていただいたおかげで、とても良い供養ができたと思う。義母も妻もほっとしたのはないだろうか。
終了後、先方のお姉さんが準備してくれた店に昼食に行った。お姉さんの娘さんがバイトしているというおしゃれ居酒屋だったが、出てくる料理がどれも美味しい!お姉さんの持ち込んだ、どんぶり山盛りの甘エビはもちろんのこと、前菜も刺し身も茶碗蒸しもハンバーグも冷製パスタも、どれも美味しい。料理の腕もさることながら、やはり北海道ならではの素材の良さがわかる料理であった。
このあと宿泊する旭川に、レンタカーで移動する予定だったが、面倒見の良いお姉さんは、わかりやすい場所まで車で誘導してくれ、そのついでにその近くの道の駅に連れていってくれた。本当にお世話になり感謝している。義妹は、留萌で大きな愛情に包まれて生活していたことが手に取るようにわかった1日であった。帰り際、義妹が微笑んでいるかのような心地よい風が3人に吹いていた。